設立の背景
【社会的背景】
世界の人口は 2019 年に 77 億人に達し、2050 年には 97 億人に達すると予測されています(国連, 2019)。さらに貧困層が中間層に移行することで食糧需要は増加し、2050 年には全世界で 60%の食糧増産が必要とされています(IFAD, 2013)。一方で、小麦など穀物の単収は上げ止まっており、生産量を増やすには短絡的には農地面積を増やすしかありません。植物性代替肉(大豆肉など)の普及により、相対的に家畜頭数が減少、飼料に回っていた小麦や大豆を食用転換できれば、食糧不足をカバーしていくことができるでしょう。しかし、大豆の単収は小麦の半分ですので、大豆たんぱく質を増産していくのも大変です。フェルメクテス株式会社では、大豆や小麦粉などを代替する食品原料として、古来食されている納豆菌そのものを次世代たんぱく質源とすることで、食糧不足や飢餓の問題を解決するソリューションを提供します。
【技術的背景】
食糧問題を解決するために、家畜に頼らない植物性代替肉(大豆肉など)が販売されています。また、昆虫食や光合成細菌や藻類の食品化も脚光を浴びています。これらの食品の価値が高いのは間違いありませんが、穀物に匹敵する大量生産法を確立するには時間がかかると、私たちは考えています。フェルメクテス株式会社では、「納豆菌」の極めて高いたんぱく質含量、高い増殖速度、高い加工食品副生物の分解・利用効率を鑑みて、「納豆菌粉」(一次加工食品) の開発に着手しました。また、慶應義塾大学および鶴岡工業高等専門学校の共同研究にて、米ぬかや酒粕、ホエイ(乳製品加工後の液体成分)などの副生物を納豆菌生産の培地として利用する方法を開発中です。納豆菌を原料とした二次加工食品(麺、パンなど)の開発にも着手しています。大豆肉、昆虫、藻類と並んで、納豆菌粉が人類の未来を明るくする一助になればと思っています。
会社概要
COMPANY PROFILE
会社名 | フェルメクテス株式会社(Fermecutes, Inc.) |
代表取締役 | 大橋 由明 |
設立 | 2021年7月15日 |
資本金 | 56,490,000円 |
所在地 | 【本社・食品製造所】 〒997-0052 山形県鶴岡市覚岸寺字水上246番地2 (鶴岡市先端研究産業支援センターF棟06室) 【研究所】 〒997-0017 山形県鶴岡市大宝寺字日本国403番地1 (慶應義塾大学先端生命科学研究所バイオラボ棟内) 【キッチンラボ】 〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町14番2 (慶應義塾大学/東北公益文科大学厚生棟内) |
事業内容 |
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※社名について・・・フェルメクテス(Fermecutes)は、「発酵」を意味する「fermentation」と「グラム陽性細菌門」を意味する「firmicutes」を合わせた造語。グラム陽性菌は納豆など古くから食されている発酵菌種を含み、それらの能力を最大限に引き出し、人類に貢献するという思いが込められています。
※ロゴについて・・・なっとう菌のはじめのひと粒。ひと粒からはじまる発酵菌の力、力強くつながり増えるイメージをフォルム化しました。小さなひと粒は、地域社会へ、世界へ。
※コーポレートカラーについて・・・食の未来を考え行動するフェルメクテスの理念から、SDGs(持続可能な開発目標)の「目標2 飢餓をゼロに」のカラーの近似色を採用しています。
ロゴデザイン:ハミングデザイン
納豆菌粉末食品ブランド 〈kin-pun〉
納豆菌粉を、 地球に寄り添った新タンパク質食材ブランド として立ち上げたのが、
納豆菌粉末食品ブランド〈kin-pun〉です。
環境に優しいタンパク質の確保が急務である背景を解決課題とし、
今まで食べてきた納豆に含まれる納豆菌そのものをタンパク質源として食品化しました。
kin-punは、料理の中に加えることで、摂取タンパク質量を増やすことが可能です。
香り、食味において様々な楽しみ方を提案いたします。
これまでの食事に加えることでおいしくお召し上がりいただけるNEO食材です。
慶應義塾大学発のベンチャー企業のフェルメクテス株式会社が開発を進めています。
※kin-punは新食材 の「新」の定義を” NEW” ではなく、“NEO” 食材 としています。
kin-punサイト:https://kin-pun.jp/
ロゴデザイン:ハミングデザイン
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